夜の匂いが悲しくも熱く
僕の心を 研ぎ澄ますよ
街のノイズも遠ざかって行く
夜のリズムが 静けさに染み渡る

狂いそうなほど 悔しさが迫る
朝日が訪れるまでの時間
瞳を閉じても 闇は見えない
根底にあるのは悲しみだけじゃない
冷めた瞳は 夜に隠されて

赤い光だけ 望みを写してる
足取り確かに前を睨むならどんな目線でも
闇を貫ける

凍りついた時の穏やかな温もり
伸ばす掌は 光に避けられる

湖面を滑る風でさえ 天には届くから
乾いた感情 捨てないで
引き締めた気持ち ひたむきな態度
真っ直ぐに ただひたすらに
全て抱き締めて 足取り重くても
小さな翼のあの小鳥でさえ 空の蒼に染まれるから
逃げたい辛さ 噛み砕かないで
しっかり握り締めたまま
夢見た場所を目指す この夜に

太陽が沈んでも 雲が見えるのは
微かに煌く 星達の力
僕らは夜から勇気を貰う

溶け始めた傷口の痛み伴う涙
俯くことはない メロディーが聞こえる

夜の言葉が嘆き伴って
僕の心を 掻き乱すよ
他人の哄笑も遠ざかって行く
夜の優しさが 静けさに染み渡る
偽ることの出来ない 虚しさが
心の中央に 揺らめいている
蝋燭の光 吹き消すように
僕が自分で 虚しさを埋めてゆこう
この夜に

細胞の声を聞こう
空間の香りを感じて
夜の空気を身に纏う
僕は夜に生きて行く
これからを信じるために

掌を見つめぬように

涙を許せるように

笑顔を愛せるように

夜に認めてもらおう


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