その名は……



 過去を振り返ることで、改めて知ることがある。

 自分の愚かさ。

 思えば同じ過ちを繰り返している。

 逃げていることで、却って退いているとも言える。

 後悔ばかりしている。

 同じことを繰り返し考え、答えはだせない。

 いや、多分答えは出ているんだろう。

 ただ、それを知ってしまったら俺はもう・・・

 自由、夢、希望、そして 未来。

 残されているのだろうか?

 下らない、

 下らない考えだけが頭を鳴らす。

 “考えてもしょうがないこと”なんて、

 蟲が食らってくれればいいのに、と思う。

 例えそのために命を落としてしまっても・・・

 こんな考えは 他力本願過ぎる。

 俺はいつもこうだった。

 全ての行為に見返りを求め、自分からは何もしない。

 何も変わっていない、何も・・・

 俺には残されているのだろうか?

 先に進もうとする力が

 全てを正そうとする力が

 俺に残されているならば、やるべきことは決まっている

 もし残されていなかったら?

 その時は、泣きながら 大声で 笑ってやるさ

この偽物の世界を、俺という名の愚者を。

そして歪んだこの時代の中で 狂ったように、

生き抜いてやる。

次に繋げるために・・・

その力の名は・・・
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