この苦しい人生の中で俺が思うこと。
きっと、希望や未来なんてものは最初から無くて、
人間の為に用意されているものなんて最初から無くて、
まやかしの希望にすがっていられるから、
生きていけて、
未来を信じられるから、
頑張れるのだと思う。
死の中に安らぎなんてものは無い。
価値すらも無い。
始まりがあるから終わりがある。それだけ。
だから俺は死を畏れない。
この世に絶対のものがないのと同じく、
死は絶対ではないから。
“我思う故に我有り”なんて言葉は
俺が否定してやる。
どんな悩みも、どんな知識も、
俺にとっては偽りでしかないからだ。
生きている価値が無い、と時々思う。
「何で生きている?」と聞かれても、ただ
「生きているから」としか答えられない。
自分の前の世代が重ねてきた時間を、
それらから受け継いだ全てを、
捨てられないだけだ。
何かを悟っている訳じゃない。
何も知らないし、何も判ってないからこんなことが言えるんだ。
世の中、全てが不安定で、俺にとって苦痛でしかないならば、
俺は死すら受け入れないだろう。
この世の全てを否定せずに、肯定して、
それらを全て拒絶してやる。
例えばそれが輝かしい未来でも、だ。
信じられない、という訳じゃなく
信じなければいけないからだ。
見つかるかもしれない、俺の探し物が。
けれど、誰に言われるでもなく分かってる。
そんなものは死ぬまで見つからない。
当然だ。
死んでからじゃない。
死 から逃げなかった時にのみ、見つかるんだろう。
たくさんの音楽を聴くのも、たった一つの完全なものを見つけようとしているからだ。
でも完全なものもきっと、ないだろう。
死に至る時、人は何を見、何が聞こえるのだろう。
知りたい。知ったまま、生き続けたい。
俺の究極的な望みは、
死を知り、生きることだ。
この不安定な世の中で安定するには幾つか方法がある。
これもその一つだろうから。
間違っていても関係無い。
俺が生きていることが最初の間違いだったのだから。
何度も壁にぶつかって来た。そして破壊して通過して来た。
これからもきっとぶつかるだろう。
破壊出来ない時もあるだろう。
そんな時、きっと俺はあの曲を口ずさみながら、笑ってやるんだ。
一方通行の想い。この俺の一種、愛にも似た時代への想い。きっと届かない。
フラれるのには慣れている。
どんな結末でも後悔はしないと、ここに誓う。
だから、最期に俺は全てを拒絶し、
孤立したまま、
笑ってやるさ。