目に映っている画の全てが
本物じゃあないのだろう。
それは判断の素材の一つでしかない。
現に、視覚以上に鋭い感覚を持っている人間は多い。
皮膚から伝わってくる空気の振動
耳から入ってくる音
脳の奥に直接響くような、何か。
これらの方が重要なんじゃないかと思った。
視覚的な情報は最も分かりやすい。が、
それ故に間違って捉えてしまいがちでもある。
目だけに頼らず、入力される情報の全てを
直感的に判断し、それを出力
つまり実行することが必要だ。
今日び、機械でさえそれしきのことは出来ている。
俺達は忘れてしまっている。人間の持つ可能性を。
神に似せて創られた、というのはうそ臭いが、
神にだって引けを取らない者だって出て来るかもしれない。
その内の一人は、君かもしれない。
善悪の外にある、個として完全な存在。
一も二も無く、生も、死も、何もかも無い。
そしてその全てを持っている、存在。
繰り返される進化は、それを待っているのかもしれない。
頂点にして、底辺の何かを。
真実なんてどうでも良い。
必要なのは真理へ至る事実のみ。
それは知るだけで変わってしまえるのだろう。
自由で、不自由な存在。
一瞬で永遠な存在。
きっとこの道は、そこに続いている。
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