彼の足跡を目にする時、
僕は本当に 素直に 正直に そして、
純粋になれる。
例えそれが彼の描いていた世界の破片の一つでも
汚すことは認められない気がする。
そんな頑なな気持ちにもなれる。
思い描くことの 自由さを、
歩く道の 幸せさを、
人生の キモチヨサを、
僕に教えてくれている気がする。
それは愛を越えた感情。
ひょっとしたら、運命は彼に嫉妬したのかもしれない。
与えつづける苦悩を、簡単にではなくても その全てを受け入れ、昇華してしまう
彼に。
彼の言葉の その全てを、僕は忘れてはならない。
時には思い出すことすら出来なくなるほどに、
打ちのめされることがあったとしても・・・
彼が僕等に向けて伝えてきた 全ては、
決して無駄ではなかった と笑ってもらうために。
それは彼に与えてもらったことに対する、義務で、
彼に対して僕が出来る唯一の恩返し。
彼は教えてくれたから。
“どんな時でも常に道はある”
“ささいなことで悩むくらいなら、壁を壊してしまえばいい”
“それさえあれば君は大丈夫”
そう、僕は彼の教えに背を向けては生きられない。
けれど、鵜呑みにして生きてもいけない。
“僕は僕として・・・”
この時代を生きなければならない。
彼のことが本当に好きだから。
彼を汚してはならない。
彼を失望させてはならない。
彼に笑ってもらうまでは・・・
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