『キミを守るキモチ』


君をずっと守っていたかった
その言葉に嘘はなかった
いつか…… もう逢えないの分かってるけど
守る気持ちは ここにある

過ぎる日々が教えてくれる
キミはもう 遠く離れてるよと
木の葉散らす街路樹でさえ
流れた時の証だから

冷たい風を肩で切り裂いて
人混みの中 まぎれるけど
一度消えた 温もりの在りかは
もう戻れない 遥か記憶

キミを守ると誓った涙に 偽りも強がりもなかったよ
失われるならいっそ 僕のこの体ごと連れて行って欲しかった
重ねた夜の名残りが 部屋の片隅
キミはもうここにはいない
張り裂けた気持ちの欠片
風に投げたら 溶けて消えてくれるのかな?

キミを失ってひとりになった僕と
行き場を無くした守りたい気持ち

いつかまた そう…… 昇る陽に願う
叶わないのはちゃんと知っている
キミのいない僕のこの両の手は
霞んでにじんでやがて 真昼に溶けて

キミを守るよ 嘘じゃないよ
キミが望んでいなくても
雨の日は傘で 風の日は厚いコートで
守って 助けて 抱き締めていたかったから

ひとりになった 僕は役目をなくした傘のようで
降り出した雨に体を濡らしたまま
いつまでここに立っていよう
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